Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident


Draft document: Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident
Submitted by Yoko Shimosawa , Individual
Commenting as an individual

私は、福島第一原発事故による、避難者のひとりです。
避難して来た場所は東京です。
東京西部国分寺、0.05〜0.1μSv/hの線量の場所でした。しかし、事故当時5歳だった娘は、その1年後くらいから自律神経系のおかしな多岐にわたる症状に苦しめられるようになりました。その後、関東地方で被ばく問題に取り組んでいた医師の助言を得て、事故3年後、関西へ避難移住をして来ました。
5年前のことでした。
娘は移住後健康を取り戻しましたが、こちらのリビングの線量は0.08μSv/hで、東京の我が家のそれより若干高めでした。
娘は線量の低い部屋から高い部屋へ、場所を動き、元気になりました。
線量計算をしたことはないですが、空間線量で、計算すれば、住んでいた場所の被曝線量が年間1mSvなどいかないことは確かです。

私達は例外的な存在なのか、と思いましたが、こちら関西へ来てから、私達の住んでいた国分寺市から避難してきた、と話す方々少なくとも3組に会いました。そして国分寺だけではありません、隣町国立市、小平市、武蔵野市、西東京市。。東京だけでなく、首都圏、関東全域から多くの避難者の方々と出会ってきました。
少なからずが、健康異変、被害とともに避難をしてきています。
これらの方々の住んでいた多くのところは、年間被ばく線量1mSvを超えはしないところです。

許容線量限度、とはなんでしょう。
これくらいは仕方ない、という線引きでしょうか。
避難者された方々のほとんどが、何の支援もないなか、移住をしてきました。
許容線量、つまりがまん値を、がまんできずに、起きないはずの健康被害で体を壊し逃げた人は、支援する必要は無い、と言うことでしょうか。もちろん、1mSv/年を越えたところで、なんの支援も援助もあるわけではありませんが。

私達家族は被ばく影響検査を定期的に受け続けています。私たち親子はみな、脳下垂体ホルモンが基準値ギリギリかそれ以下の傾向です。それは私たちだけではなく、首都圏在住者や、避難者の多くに見られる傾向であることを、私たちの主治医である医師は、自ら行った検査の結果、結論しています。
首都圏の人が多く通う、私たちの主治医の病院では、100人を超える患者さんがホルモン低下による体調の悪さと闘い、60人くらいの方々がホルモンの薬を飲み治療を続けています。
ガンではないのです。ICRPでは、ガン死リスク係数というのを用いて、ガンによって死ぬことを被ばくの危険としています。
もちろん、ガンが増えていることは、私達の多くは感じていますが、私たちの当面の闘う相手はガンでは無いのです。
私たちは、毎日を健康に生きたいのです。ガンで死ななければ良い、と言うものでは無いのです。

ICRPの過去の勧告では、合理的に達成できる限り、被曝線量限度を低く保つ、という言い方をされてます。
合理的、とは、費用対効果、経済的なこと、考慮に入れて、という意味ですね。
原発事故がおきました。
私たちにはそうしたことを天秤にかけている余裕はないのです。天秤にかけられているのは目の前の子供の命や健康自らの体なんですら。

線量限度を設定してくれるのは結構なことですが、私たちは原発事故後の環境を生きています。私たちはレントゲン検査を受けるわけではないのです。特定の場所へ行き放射線を一定時間浴びせられると言うわけではありません。

線量限度とは、そして、線量( Sv)とは一体何でしょうか。

原発事故がおきました。
私たちの住む環境の、その全てが汚染されたのです。空気、水、土壌、食物、住居。原発で放出された放射性物質はあらゆる場所に存在する可能性があり、私たちはいつ、どれだけそれを取り込むかわかりません。

起きるのは、内部被ばくです。
線量( Sv)は、私たちの体の被害の程度を表す基準になり得ますか?そして今まで、なってきましたか?
ICRPは、内部被ばくについて果たしてどれだけを知っているのでしょうか?

例えば、福島原発事故後に放出されたセシウムの9割以上が、私たちの環境中に、不溶性放射性微粒子として存在していることがわかってきているといいます。それは体内をめぐり尿なって排出される、と言う道のりをたどりません。
ICRPの語る生物学的半減期、は通用しない世界です。

福島原発事故を踏まえて新しく勧告を出されるのであれば、こうした事実や、原発事故後に起きる内部被ばくについてきちんと触れてしかるべきではないでしょうか?

その指針は私たちを守りますか?
また、守ってきたでしょうか?

福島では、緊急時として適用されたはずの20ミリシーベルトの線量限度は、今も避難解除の線量限度として適用されています。実際には空間線量に家屋遮蔽係数0.6、とやらを掛けているため、33ミリシーベルトの線量限度となってしまっていると言います。

私たちの政府は、原発事故後の被爆の危険性を測るのに空間線量だけしか見ることをしません。チェルノブイリでは避難の基準となった土壌汚染は一切かえりみられません。
例えば放射線管理区域の基準であれば空間線量とともに必ず表面汚染の度合いが入りますが、それを全く無視しているため、40000bq/m2という管理区域の基準をはるかに超えるところに100万、という人々が未だ住み続けています。

事故後に、放射性廃棄物の基準は書き換えられ、100bq➡8000bqとなり、これらの廃棄物を資材として再利用したり、農地として利用する計画などが進められています。

このように原発事故後に、勝手に解釈をしたり、見るべき数値を切り捨てたり、操作をしたりして、為政者の都合よいように使われることが可能になってしまうことのないよう、指針のあり方を見直していただきたいのです。 Svによらない、多岐にわたる判断基準が必要ではないでしょうか。

被曝防護、人間を放射線被曝から守る、防護委員会と名乗るならは、これらの、今までの法律のあり方さえ無視をした非人道的な被曝の強要から、私たちを守ってください。


最後に、この指針そのもの 、とSvと言う判断基準は、私は原発事故を体験している避難者として、大きな疑問とともに、受け入れ難く感じている事を伝えさせてください。

許容被曝線量といいますね。
私たちにとり放射線被曝とは、ガンマ線を主にした空間線量のみを測り、許容したりしなかったり、するものではありません。
私たちが相手にしているのは、人口の放射性物質による内部被ばくです。
そして、それは、決して受け入れられない、子供たちには大人が命を張ってでも受け入れさせるわけにはいかない、許容できないものです。

どうか内部被ばくから私たちを、子どもたちの明日を、守ってください。

 

 

 

 


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